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エジプト旅行

12 June, 2025 - Tags: trip

GW を利用して同期とエジプトに行った。飛行機に乗っている日数も含めて全部で8泊9日のそこそこ長期間の旅行だった。

行程

日程行程
1 日目成田 ~ 乗り継ぎ
2 日目ギザ
3 日目ギザ
4 日目アスワン
5 日目ルクソール
6 日目ルクソール
7 日目カイロ
8 日目カイロ ~ 乗り継ぎ
9日目乗り継ぎ ~ 日本

1 日目

今回は四川航空を使ったので成都で乗り継ぎをした。機内食に老干媽というラー油をお好みでかけてもらえるのだが、これが思ったほど辛くない上に機内食の素の味はそこそこ薄いので素直に貰った方が良い。乗り継ぎの空港では担々麵を食べたのだが四川省の割には、恐らく外国人に配慮して、全然辛く無くて良かった。辛みは無いのに適度な痺れを感じられて美味しかったので、日本にも出店して欲しい。

2 日目

とりあえず初日は空港から直接宿に向かった。ちなみにエジプトは世界 3 大ウザい国の一つとされており、ご多分に漏れず空港からのタクシーの時点でその洗礼を受け、タクシー運転手にチップを要求された。恐らく空港で両替したばかりで紙幣しか無いところを狙われたのだろう。ちなみにホテルはギザに近いところを取ったので、ホテルからピラミッドが見えていた。


ホテルから見えるピラミッド

ピラミッド一帯にはクフ王のピラミッド側とスフィンクス側の 2 カ所の入口があるが、当日はクフ王側は空いておらず、スフィンクス側の入口だけ空いており、入ってすぐにスフィンクスがお目見えとなった。最初はわかっておらず、歩き回ったことでずいぶんと体力と時間を無駄にしてしまったが、どうやら内部では無料のバスが巡回しており、これに乗れば効率よく各ピラミッド間を周れる。朝空港に着いたばかりの頃は気温は20度ほどで涼しかったのに10時過ぎには既にかなり暑くなっており、歩き回るだけでもしんどかった。気温自体は大したことは無いのだが、如何せん日差しが強すぎて痛い程である。暑いわりには現地人は長袖の薄手のシャツを着ており不思議だったのだが、多分この日差しが理由だろう。
初手で入口すぐ近くにあるスフィンクスを見た後に徒歩でクフ王のピラミッドに向かっていたのだが、ここで初のぼったくり(?)に遭遇する。ギザのピラミッドのエリアには、入口でチケットを確認されるのとは別に各エリアでさらに追加のチケットを確認してくる係員もいるのだが、そいつがチケットをスキャンした後に突然俺が案内してるやるといわんばかりの即席のツアーを始めた。2時間ほどクフ王の妻や娘たちの周りの小さめの墓やピラミッドの案内をしてくれたのは良いが、突然今の時間はお昼の時間でクフ王のピラミッドが空いてないからラクダに乗って追加で数時間のツアーをしてやる、と言い始めた。金をぼりに来た気配がしたので、慌てて手切れ金を渡して、当然手切れ金をいくらにするかも揉めたが、バイバイした。ちなみにクフ王のピラミッドは閉まっていなかった。

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カフラー王とメンカウラー王のピラミッド

ピラミッドエリアを見終わった後は大エジプト博物館に向かった。建設には日本がそれなりに援助をしているらしい。2015年に完成するはずが最近になってようやくテストオープンが始まったばかりらしく、非常にお国柄が感じられる。まだ展示点数もそんなに多くは無く、冷房も効いていた館内はそれなりに快適に過ごせた。

3 日目

3 日目はギザの南部、サッカラ、メンフィス、ダハシュールなどギザ以外にある主なピラミッドを周った。実はギザの3大ピラミッドはエジプトの超観光名所ではあるが、ピラミッドの中でいうとどちらかというと後期のピラミッドで、ギザ以外には、初期のピラミッドやギザにあるような真正ピラミッドが確立する前のピラミッドたちが点在している。ギザにあるピラミッドと同様にこれらのピラミッドも一部は入れるのだが、ギザのものほど整備されていない印象で、めちゃくちゃ狭い穴の中を長時間上に登ったり下に下ったりしてかなりしんどかった。ピラミッド巡りは多かれ少なかれ狭い中を腰をかがめながら登ったり下らされたりするので、行けるなら腰が完全にやられてしまう前に行った方が良い。
午後は翌日のアブシンベル神殿観光のために飛行機でカイロからスーダンとの国境近くの都市、アスワンへと向かった。基本的に長距離の移動はタクシーに頼るのだが、気温は平気で30度を越えているのに冷房をつけているタクシーはほとんど無く、やはり気温に対する感覚がまるで違うんだな、と思ったのを覚えている。

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屈折ピラミッド

4 日目

朝 4 時に出発してアブシンベル神殿へと向かった。片道 3 時間ほどと聞いていたが、結局 4 時間ほどかかったと思う。アブシンベル神殿自体はかなり大きく、紀元前 1000 年にどうやってこんなもの人手で作ったんだよというのが第一印象。ちなみにナイル川の上流にダムを作ったことで元々あったアブシンベル神殿は一度水没の危機に瀕しており、現在あるものは当時の神殿を別の場所に移設したものなので紀元前のものがそのまま残っているわけではない。ちなみにアブシンベル神殿には正面の大きな大神殿とは別に脇に小さめの小神殿もあり、こちらはラムセス 2 世の妻、ネフェルタリのためのものと言われている。内部は壁画で装飾されており、王が神に捧げものをしたり、戦争で敵を倒す図になっている。

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アブ・シンベル神殿

ちなみに往復 8 時間に対して現地での見学時間はかなりゆっくり見て 2 時間ほどしかかからなかったため、時間的には相当効率が悪い。午後元気があったらフィラエ神殿にも行きたかったのだが、帰って来てご飯を食べたら 15 時になっていたのと (神殿は 16 時には閉まってしまう) 、恐らく猛暑による疲れやら変則的なタイムスケジュールやらで疲れてしまったのでホテルでずっと寝ていた。勿体ない。ちなみにホテルの屋上から撮ったナイル川の風景はかなり良かった。ナイル川クルーズの寄港地になっているっぽく、箱型の船が何隻も河辺に泊まっていた。ちなみに、昼飯にエジプト名物のコシャリを食べたのだが、恐らくこれが起点になって、以降はずっとお腹を壊している。

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ナイル川

5 日目

午前中はアスワンからナイル川中流に位置する都市、ルクソールに鉄道で移動。 3 時間ほどかかった。エジプトの鉄道の写真も撮りたかったが、調べたところエジプトでは鉄道は準軍事施設に順ずるので撮影していると捕まるかもしれない、と出て来たので諦め。アスワン駅でそこら辺のベンチに座っている職員に切符を見せろと声をかけられて切符を渡してしまったが、冷静に考えてこいつが正規の職員のわけが無いので無視すれば良かった、が勝手に荷物を運ばれてしまったので適当に100円ほど渡した。
午後はなんとか猛暑の中カルナック神殿とルクソール神殿を歩き回ったが完全に猛暑にやられてしまっており、あまり観光する気力が湧かなかった。理由はわからないが、今回周ったカイロ、ルクソール、アスワンの 3 都市の中だとルクソールが一番暑く、日中は 40 度を超えていたと思う。憎いぐらいの綺麗な青空で、砂色の遺跡が映える。遺跡の様式は前日に周ったアブシンベル神殿とも似ており、装飾も何となくでしか意味を認知出来ていないため、段々とマンネリ化していた。結果論ではあるが、エジプト旅行は暑くて午後は動き回れる気がしないので、観光は午前、移動するのであれば午後に回した方が良い。そこそこ良いホテルには大抵プールが付いているので。午後の暑い時間は部屋で寝るなりプールでゆったりするなりするのが良いだろう。

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夕方のカルナック神殿

6 日目

この日は朝 6 時から起きてルクソール観光の目玉、ナイル川西岸にある王家の谷などを回った。エジプト観光の中で何が一番良かったかと聞かれたらここか、3 日目のマイナーピラミッド巡りだろう。王家の谷には多くの王族の墓があり、入場券を買うことでその中で 3 つまで入ることが出来る。(ツタンカーメンなど一部の有名な墓は入場券とはまた別にチケットがいる。) ツアーの人からはラムセス系の墓を勧められたが、入ってその理由がわかった。元々入る予定だったセティ何世かのお墓が閉じており、その隣にあった王墓に入ったのだが、壁画もほとんど残っておらず、照明も満足に整備されていなかったので、薄暗くて全体的に見づらく、中に大きな石棺が数個あったな、という印象しか残らなかった。一方で、チケットがかなり高額だったセティ 2 世の墓はかなり綺麗に復元されており、その差が対照的だな... と思った。個人的にはこじんまりとしているものの壁画がなどがかなり綺麗に修復されているツタンカーメンの墓が好きだった。若くして夭折したために、お墓が小規模となり盗掘などの憂き目に合うことが無く、後世まで綺麗に残り続けたのは皮肉なことである。
朝一でホテルを出て王家の谷を初手に周ったは良いが、王家の谷を出て 10 時になった頃には既にとんでもない日差しになっており、あまりに強すぎる太陽にひいひい言いながら観光をしていた。5 月上旬はまだ全然大丈夫だろうと思っていたが、もうこの時点で完全にアウトである。何が悪いかというと気温というよりかはむしろ太陽の日差しがしんどいので、そういう意味で言えば 9 月の方がまだマシなのかもしれない。9 月は 9 月で今度は気温の方が辛くなってくるのかもしれないが。 王家の谷を見終わった後はハトシェプスト女王葬祭殿、王妃の谷、王家の谷建設に関わった労働者達の街、ラムセスⅢ世葬祭殿を見て回った。本当はラムセウムまで見たかったが、気温で同行者が完全にダウンしていたので諦めてスキップ。

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ツタンカーメンの墓 (の壁画)

一応結構な額をかけてエジプト旅行に来ているので、古代エジプトに関する本を予め本を何冊か読むなどして臨んでおり、その手の知識がルクソール観光で一気に報われたのはかなり良い体験だった。旅行前に予習しておくの、おすすめです。
観光自体は午後に終わり、この日の夜にルクソールからフライトでカイロに戻る予定だったので、フライトの時間までホテルで滞在していると、行きにカイロからアスワンまで同じ飛行機に乗っていた日本人家族と遭遇した。どうやらルクソールでは同じホテルに滞在していたらしく、彼らは寝台列車でカイロまで移動するらしい。そういう偶然もあるのか。
結局カイロに着いたのは夜 10 時半とかになっておりかなり遅かった。そこでエジプト滞在中で一番ヤバい詐欺に遭遇する。Uber でマッチングしたタクシーを探していたのだが、そいつは近づいてきてその画面に表示されているのは俺だが、 Uber に表示されている運賃は安すぎるのでもっと高い額を寄越せ、と言い始めた。今思えば何故気付かなかったのか、という話だが、実際にはそいつはマッチングしたタクシー運転手でも何でもなく、手当たり次第に外国人に声をかけて自分のタクシーに乗せようとするやつだったのだ。危うく Uber をキャンセルするところだった。危ない。

7 日目

前日の夜遅くにホテルに着いたかと思えば、お前らの部屋は壊れているので別のホテルに行ってくれ、と案内され、その日の夜は別のホテルで就寝。朝になって元のホテルに戻った。日本ではあり得ない体験が出来るのも海外旅行のいい点かもしれない。
旅も終盤になって疲れていたのとカイロでそれほど見て回りたいところも無かったので、この日はエジプト考古学博物館でゆっくり過ごした。この博物館には超大量の収集物が保管されており、ところどころ休みながら全て見て回ったところ、普通に 5 時間ほどかかった。写真撮影が禁止されていたので撮ることは出来なかったが、ツタンカーメン関連の展示は特に圧巻だった。あまりこういうのに興味が無い同行者は博物館を早々に切り上げ、アフリカで一番デカいと言われるショッピングモールにアラブ語の映画を見に行ったらしい。英語字幕とかがあるわけも無いので係員に何度も確認されたらしい。実際翌日お土産を求めにこのショッピングモールに行ったが、想像以上にでかくてびっくりした。外から見ると大量のタワマンが集団で立っている集合住宅に見えるが、その実中身は半分ぐらいショッピングモールである。
見終わった後に近所のカフェに昼飯を食べに行ったが、注文したスイーツがアツアツでびっくりした。スイーツと言えば基本的に冷たい印象が多いが、何故か中東系のスイーツは温かい物が多い。

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エジプト考古学博物館

振り返り